京都SJCD 第1回例会活動報告~京都SJCDの活動報告~

2016/04/10

土曜のステップアップミーティングは、浜田先生・小室先生の会員発表と蘭先生によるプラスティックサージェリー第2弾ということで今回はFGGをレクチャーしていただきました。

 浜田先生は、症例を通じて咬合接触関係からの評価だけでなく、咀嚼効率試験を用いた術後の評価をしており、その結果が実際の臨床での実感に近いことを示していただきました。小室先生は先天性欠損のある症例でしたが、矯正をふくめていろいろな治療オプションのディスカッションができました。

 蘭先生には 京都SJCDの会員の為に、基礎的なことから応用編まで惜しげもなく勘所や細かいテクニックまで教えて頂きありがとうございました。痛みや手技の複雑さから避けていた傾向がありましたが、蘭先生の講義でもう一度やる気がでるようなレクチャーでした。硬組織ばかり目がいきがちですが、やはり軟組織の大切さを痛感し、先生の繊細なテクニックはすぐにはマスター出来ませんが、またご指導お願い致したいと思います。

 

 

 日曜日の例会ですが、米田先生・池岡先生の素晴らしいケースプレでした。

 米田先生の重度歯周病患者のインプラントによる補綴治療ですが、顎位・外科・咬合すべて含んだ難しいケースを先生の若さで経験されたことは素晴らしいです。このような大きなケースをされるときは、なるべく生活習慣をなんとかしてあげたいと思いつつも、我慢をお願いすることもあります。そこを間違えてしまうとシンプルな計画が複雑になる可能生があります。また素晴らしいケースを期待してます。

 

 池岡先生のケースは矯正専門医とのコミュニケーションの難しさを改めて感じたケースです。一般歯科医が矯正専門医に任せっきりにしてしまう現状や矯正医が一般歯科医をコミュニケーションをとろうとしないことがこのような、被害者を作ってしまうんでしょうね。今回は一歩踏み込んで、交渉して良かったですし、胸のすく思いでした。先生の分析も診断力も適切でしたし、その男気で患者さんの笑顔を取り戻すでしょう。スライドのセンスや構成など、素晴らしい内容でした。今後が楽しみなケースですね。ありがとうございました。

 

 午後からの吉竹先生の講演会は、インプラント治療の光と影ということでしたが、審美や機能ばかりに焦点が行きがちですが、改めて生体の治癒を阻害しては行けないことを痛感しました。炎症には必ず理由があるのですね。また、サイナスの診断や抜歯即時の勘所など、吉竹先生のEBMだけではなく経験に基づいたことも非常に参考になりましたし、なによりも、超高齢化社会を迎える我が国において、現時点ではなく、終末期まで考えて治療計画を考える...ここが一番大切なことも教えて頂きました。エビデンスも大切ですが、患者の年齢・環境なども考慮してのインプラント埋入をしなければなりません。埋入から補綴までどのようにして、歯肉の炎症を防ぐかが、やっと解ったきがします。こんなに奥深いとは思いませんでした。

 今回は吉竹先生の情熱と患者への思い素晴らしい講演会でした。

本当にありがとうございました。

 

 

 

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