京都SJCD 第2回例会活動報告~京都SJCDの活動報告~

2018/08/26

ステップアップミーティングでは3人の症例発表とGCの新しい骨補填材に関するインサービスがおこなわれました。

春木先生は、正中理解の前歯に対してベニア修復を行ったケースを発表してもらいました、歯の比率など様々な思考をこらして行ったケースでディスカッションも非常に盛り上がりました。

田中先生は、再生療法を動画を交えてプレゼンテーションしてくださいました。切開デザイン・縫合・骨補填材など、しっかり分析したフローチャートにのっとってしっかり考えていました。サプライズで鈴木先生が参加されたので、緊張されたかもしれませんが非常に勉強になったと思います。

村上先生は、骨格的にⅡ級 AngleClass2div2の咬合崩壊した患者の顎位、インプラント、矯正、審美と全ての要素を含んだ難ケースでした。セットアップにてシミュレーションしインプラントポジションを決定後、矯正治療を行いました。矯正後にインプラントのなのか?矯正前に予想したポジションにインプラント埋入なのか?そこがディスカッションポイントになりました。いろんな意見があり非常に参考になりました。

 

第2回例会は午前中会員発表と午後鈴木まさな先生の講演会をおこないました。

卜部先生は、歯槽性上下顎前突における、前歯アンテリアガイダンスの不足により崩壊した非常に高度な難ケースをインプラントによるバーティカルでの静的な安定と矯正と補綴による動的な安定を求めた素晴らしいケースでした。ディスカッションでは上顎前歯の補綴デザインと上下顎前歯のOJ・OVをどこまで回復できるかが議論になりました。前歯の補綴設計に関してですが、天然歯はできれば削合したくないものですが、長期安定を考えるなら思い切って補綴することも大切であるということも必要かもしれないです。

吉田先生は、パラファンクションと医原性疾患による咬合崩壊しつつあるケースをインプラントと補綴治療にて咬合再構成を行ったケースでした。咬合力の問題がディスカッションになりましたが、パラファンクションの問題は重要だと改めて認識しました。咬合力測定器やナイトガードなど徹底的に患者に理解してもらわないと問題が起こる可能性があります。今回、講演の中でも触れてましたがどうしてもコントロールが効かないケースはボトックスに頼ってコントロールするのも一つかもしれません。また次のケースも楽しみにしております。

午後からは、鈴木先生の講演会でした。

序盤は歯周補綴を中心とした鈴木先生のSJCDの原点とも言えるケースを見せていただきました。どれも20年を超えるケースで炎症と力のコントロールを行えば長期にわたり安定することが改めて実感しました。

特に若手の先生にとっては、数枚のスライドの中の間にある初期治療、プロビジャナルレストレーションの模索、印象精度、補綴ステップ、咬合など全てのクオリティーが高いことも長期安定につながってることを知っていただきたいところです。

そして、ため息が出るようなマイクロサージェリーの数々。基本的なルートカバーからアドバンスなインプラントのリカバーケースまでをテクニックや理論背景を交えながら、わかりやすく説明して頂きました。その内容はまさにワールドクラスと言えるべき繊細な技術の結晶であり、すぐに真似できる内容ではありませんが、大きな目標として刺激になりました。

鈴木先生の懇親会で言われてた「妥協したらそれで終わりだよ」という言葉に今回の内容の全てが凝縮してるのではないでしょうか?

 

 

一覧へ戻る