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京都SJCD 第2回例会活動報告~京都SJCDの活動報告~
1016/10/17
今回のステップアップミーティングは、高田先生によるKeynoteを使ったプレゼンテーションのノウハウについての素晴らしい講演でした。
Keynoteの機能での新たな発見はもとより、いかに魅せるか?惹きつけるか?構成や視覚効果を利用したテクニックなど…。伝えることの大切さを学んだような気がします。
本当に楽しくもあり、考えさせられる素晴らしい講演でした。また機会を作って続編?お願いしたいです!
後半は、橋場先生によるケースゼンテーションでしたが、インプラントポジションのシミュレーションを行い、試行錯誤した努力のあとが見えるケースでした。ゴールの設定をしっかり行い患者さんと話すことはとても重要です。特に今回のケースは正中のズレ(犬歯のⅠ級関係)にたいして治療咬合を与えるのか、KEEPするのか?でその後の治療計画も変わります。理想的な治療ゴールについて、勇気をもってコンサルしてみることが今後大切だと思われます。
日曜日は今年度2回目の例会が行われました。
午前の会員発表では、まず赤松先生のケースは先天性欠如をインプラントを伴った矯正治療をされた咬合再構成でした。困難なケースで小臼歯の遠心移動に苦労のあとが伺えました。6前歯のシミュレーションを患者さんに理解してもらうのは難しいと思われます。今回のケースではおそらく上顎前歯の歯軸を唇側傾斜させたとしても、軟組織にはそこまで影響がなかったと思われます。そうすれば、もう少し機能的な自由度が広がったかもしれません。しかし患者さんも大満足だと思いますし、先生のお人柄が表れた素晴らしいケースでした。
新井先生は、インプラントの埋入時期を、即時・早期埋入・待時埋入とⅢタイプに分けられた発表でしたが、骨吸収を最小限にするためのポケットプリザベーションは素晴らしいテクニックで今まで持っていた常識を覆すものでした。また、GBRでも骨増生のアプローチも素晴らしいものがあり大変勉強になりました。多くの術中の写真を撮影なさって、しっかり資料として残しており何よりも説得力がありました。
午後からの信藤先生の講演は、基礎研究から基づくエビデンスに裏付けられた多くの長期ケースを見せて頂き、基礎研究の大切さを実感しました。毛細血管内に樹脂を注入して作製された組織標本の観察から、結合組織、歯根膜、骨膜、骨組織などの血管の特性や走行状態などを詳細に解説していただき、そこから各組織における治癒過程などを実際の臨床と絡めながらわかりやすく解説していただきました。
普段教科書で見る染色された平面的な組織標本とは全く違った、立体的な、リアルな組織像をイメージすることができ、上皮突起の立体感をみると付着歯肉の強靭さやその必要性をあらためて実感しました。
歯周外科やインプラントなど、安易に行いがちですが普段の臨床でも血液供給を考えながら進めなければなりませんが、信藤先生の多くの研究からその理屈をよく理解する必要性を再認識させられました。
また、外科的なテクニックも非常に丁寧で素晴らしく、長期ケースも惜しみもなく見せて頂き参考になりました。 ベトナムでのご活躍も非常に面白かったです。本当にありがとうございました。